卵麺の歴史について
卵麺の歴史は今から300年くらい前に遡ります。
江戸時代、長崎のキリシタン松屋十蔵はキリスト教弾圧から逃れ、姉と共に江刺岩谷堂のキリシタンを訪ねました。
江刺に永住することになった十蔵は、長崎に居たときオランダ人から教わったカステラの製法を参考にして、卵を練りこんだ麺「蘭麺」を売り出したのが、卵麺の始まりだと言われています。
なぜカステラではなく麺になったのか定かではありませんが、麺文化が浸透していた東北の地なら、製麺業を生業にできると考えたのかもしれませんね。
作られた当初はおそらくパスタに近いものだったのではないかと思います。
作っていく内に日本人向けに汁をつけて食べられるスタイルに変化したのではないでしょうか。
明治25年頃から、蘭麺は音は同じでも卵麺と呼ばれるようになりました。
当時の内務大臣だった板垣退助が江刺にやってきた際、卵麺を大変気に入ってよく食されたそうです。
料亭の主人が鶏卵そうめんのようなものですと説明すると、食べ物の名前は短い方が良いから卵麺にしたら良いと助言し、名づけ親になったと言われています。
長崎のキリシタン文化が、遠い東北の江刺でそうめんとして開花し、江刺のソウルフードとも呼ばれるようになったのは感慨深いものがありますね。
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