備中手延べそうめんの産地について
備中手延べそうめんは岡山県浅口市鴨方町とその周辺、昔の備中国で作られてきた手延べそうめんです。
鴨方そうめん、かも川そうめんとも呼ばれています。
もともと、岡山をはじめ香川、播磨(兵庫)では小麦の生産が盛んであったことから、播州からそうめんの製法が入ってくると、そうめんやうどんの一大産地として成長しました。
鴨方でそうめん作りが発展したのは、鴨方が小麦の産地であったというだけではありません。
温暖で安定した気候、北部に霊峰・遙照山、竹林寺山、北西部に阿部山がある山に囲まれた土地には豊富な湧き水からの清流が流れ、瀬戸内海の塩も手に入る、正に良質のそうめんを作るための環境が揃っていたのです。
江戸時代後半、それまで手動だった製粉作業に水車が導入されて粉引きするようになると、生産量が一気に増え、製粉・製麺技術が備中一体に広がっていきました。
農家の副業から製麺業に従事する者も増え、明治32年には備中そうめん組合が結成されています。
昭和初期以降の工業化によって生産数はうなぎ上りに上昇し、備中そうめんの名前は全国的に知られるようになりました。
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