夏の風物詩はいろいろありますね。
海水浴、花火、蝉、夏休み、夏の甲子園、肝試しなどなど。
食べ物では、カキ氷、ビール、すいか、冷やし中華。
でもやっぱり一番に挙がるのはそうめんかもしれません。
どうして夏の風物詩にそうめんが登場するのか。
どうして?と言われても、深く考えたことがある人などほとんど居ないでしょう。
考えるまでも無く、あの細くてツルツルとした喉越し、さっぱりとした口当たりの冷たいそうめんが、暑い夏の食卓に選ばれるのは当然のことだからです。
ところで、7月7日の七夕は「そうめんの日」です。
これは、平安期の宮中行事や作法について記された「延喜式」が由来となっています。
延喜式によると、五節句の一つである七夕の儀式の際に、そうめんの原形とされている索餅(さくへい)が供えられていました。
小麦が夏の病に良いという考えから、健康を願って食すという意味合いもあり、この歴史と七夕に願い事をするという習慣になぞらえて、昭和57年、全国乾麺協同組合連合会が七夕を「そうめんの日」と決めたそうです。
七夕がそうめんの日となるずっと以前から、夏にそうめんを食べる習慣はあったでしょう。
暑さで食が細る夏に摂り易い炭水化物として、そうめんは優秀な食品です。
しかし、夏の風物詩=夏以外の季節にはあまり食べない食べ物、そう考えるのは些か早計ではないでしょうか。